チラシは「集客ツール」である前に「案内状」
まず大切にしたいのは、チラシは作品でも自己表現でもなく、演奏会の案内状であるという考え方です。
初めて見る人が、
・これは何の演奏会か
・自分に関係がありそうか
・行くために必要な情報は何か
これらを無理なく理解できることが、チラシの最も重要な役割です。
「かっこよく作る」よりも、「迷わせない」ことを最優先に考えると、チラシ作成の方向性が定まります。
最初に整理すべき情報はこの4つ
チラシ作成に入る前に、最低限、次の4点を整理しておくとスムーズです。
- 演奏会の目的
リサイタルなのか、企画公演なのか。誰に向けた演奏会なのか。 - 基本情報
日時、会場、出演者、曲目など、間違いがあってはいけない情報。 - 来場者に伝えたいこと
初めてでも楽しめるか、どんな時間を過ごせる演奏会か。 - 行動につながる情報
予約方法、問い合わせ先、締切の有無など。
この整理ができていないまま作り始めると、途中で迷いが生じ、修正が増えてしまいます。
「全部伝えたい」は、伝わらない原因になる
演奏者がチラシで陥りやすいのが、情報を詰め込みすぎてしまうことです。
これまでの努力や経歴、曲目への思いをすべて伝えたくなる気持ちは自然です。しかし、初めて見る人にとっては、情報が多すぎると読む気力が削がれてしまいます。
チラシは、「すべてを伝える場所」ではなく、「興味を持ってもらう入口」です。詳しい内容は、Webページや当日のプログラムに委ねる、という考え方も大切です。
演奏者自身が確認すべきチェックポイント
チラシが完成に近づいたら、演奏者自身で次の点を確認してみてください。
- 初めて見る人の視点で理解できるか
- 専門用語が多すぎないか
- 日時や会場は一目で分かるか
- 「行ってみたい理由」が伝わるか
これらを客観的に見直すだけで、チラシの完成度は大きく変わります。
チラシ作成は、演奏会を見つめ直す時間
チラシ作成は、単なる事務作業ではありません。演奏会の目的や想いを言葉にすることで、演奏者自身が「この演奏会で何を届けたいのか」を再確認する機会にもなります。
その整理ができている演奏会は、準備や当日の進行も自然と安定していきます。
チラシは“演奏会の第一声”
演奏が始まる前、観客が最初に出会うのがチラシです。そこで伝わる印象が、演奏会全体の期待値をつくります。
完璧を目指す必要はありません。大切なのは、必要な人に、必要な情報が、きちんと届くこと。その視点を持つだけで、チラシ作成はぐっと楽になります。